藤井聡太さんの進化が留まりません。その才能を信じて来た、多くの将棋ファンの予想を遥かに超える進化ぶりです。
今年の春、誰がここまでの強さになると予想できたでしょうか。
率直に言って、もう竜王奪取は時間の問題になりました。その時点で4冠となります。そして、それは、名実共に将棋界の断トツのトップに立つことを意味します。
今年度が始まった時、タイトル(棋聖と王位)の防衛すら危ういという声もありました。何故なら挑戦者が、棋聖は渡辺名人(前 棋聖)であり、王位は豊島竜王だったからです。この二人は今の将棋界の双璧でした。(と既に過去形・・・。)
特に豊島竜王とは唯一負けが先行していて、その理由すらわからないという感じでした。非公式戦を除けば、2020年までに6連敗していたのです。
しかし今年の朝日杯で勝ってからは、現在まで豊島竜王を圧倒するような勝ちを重ねてきました。今年に入ってからは大きく勝ち越し、直近の対局(竜王戦)では圧勝と言える完璧な勝ち方でした。
相対的な強さを示す指標の一つ、レーティングでも一人大きく抜け出しています。複数のサイトで各々の方法で算出されているため、絶対的な数字ではありませんが、代表的なあるサイトでは、10月22日現在で、
<藤井三冠が対局した場合の期待勝率>
1位 藤井聡太三冠 2074
2位 豊島竜王 1928 69.9%
3位 渡辺明名人 1924 70.4%
4位 永瀬拓矢王座 1885 74.8%
5位 斎藤慎太郎8段 1849 78.5%
9位 羽生善治9段 1790 83.7%
(https://shogidata.info/rate/fujiisota.html より)
などとなっています。
勿論、実際には人間同士の対局ですので、藤井三冠もこの方々に負けることもありますが、対局数が増えるほどにやはりこのような結果に収束してきている実感があります。
特に長い持ち時間の対局では、実力が正確に反映されやすく、実際にも
王位戦では豊島竜王に大きく勝ち越して防衛しました。
(棋聖戦では渡辺名人に対して3-0でストレート防衛です。)
現在進行中の2日制の竜王戦でも、目下2連勝中。
7番勝負なので先に4勝した方が勝ちですが、残り5局のうち、藤井三冠はあと2局勝てば奪取ですが、豊島竜王はここから4つ勝たなければ失冠してしまうという大変厳しい状況に追い込まれています。
藤井三冠は今までに連敗が非常に少なく、また3連敗したことはありません。
対戦相手がトップ棋士ばかりとなった今年でさえ、驚異的な8割4分台を保持しています。(8割以上の維持は5年連続。)
いろいろ言われていますが、やはり藤井三冠(今年度中に5冠になる可能性も残っています)は、歴代で最強の棋士になるでしょう。
誰が見てもその力が突出してきましたが、まだ19歳。これからもっと強くなっていくのです。一体どこまで強くなるのか、誰が藤井三冠からタイトルを奪えるのか、名人挑戦までに一体何冠になっているのか、
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